かぜはく電脳曼荼羅

玄秘学、食文化、ゲーム、生と死に非常な関心があります。

かぜはくのテイスティングノート―グラビジャ篇―

2015 / カイケンウルトラカベルネソーヴィニヨン / モンテス

 

あっまた写真撮り忘れてる!!!

しょうがないからかわいい猫の写真でも貼っておこう。


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じろーと二人でこの手をくんくんするなどしていた。

 

 


深い深いガーネット。凄まじいタンニンを予感させる香り。ビターなチョコレートのような香りも漂う。

 

口に含む。黒色果実!たっぷりな、非常な、お値段からは考えられない果実味。おいくら万円かというと二千五百円万円です。

 

口にまとわりつくほどのタンニン。樽香。スパイシーさのある後味もあるが、タンニンが強烈で味を探すのが難しい。


カベルネ・ソーヴィニヨンのエグみも不快でない程度にあるにはあるのだが、そのエグみがまたこのワインの重みを表現している。


酸味なども感じられるが、特筆すべきはその重さ。重さをして三千円までのワインでは間違いなく頂点に君臨するに違いない。

 

しかしてこの完全にどうかしている重さは、重すぎて飲み疲れする人も少なくないだろう。

 

これ飲んだあとに歯を磨いたら真っ黒い何かが口から出てくるくらい濃い。

 

 

最近Amazonプライムで酒飲みながら映画を見るなどしている。

この日は犬神家の一族(すけきよ)、サプライズ(一家をどうぶつのマスクを付けた一団がSATSUGAIしていくのだが、若いねーちゃんが一人で皆殺しにする映画)、富江なんかを見ました。

富江のテーマが不安定でよかった。 

 

今のとこ見た中では古い方のベン・ハー羅生門、300なんかが面白かったです。

かぜはくのテイスティングノート―ヒレカツうまいぜ篇―

2014/ゲヴェルツトラミネール/トリンバック


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 白のグラスってうちないんだよね。何故かって飲まないから。使わないから。でも今日は白。

なんでかって機会があって飲んだらうまかったからです。

 

 

色は透明感のあるレモンイエロー。

香りからはライチのような果実の香り。瑞々しさを予感させる。


飲み口は予感していた瑞々しいライチ。

口に含むとスパイシーさが訪れる。

多少温度が上がるとよりスパイシーさが強調される。

ゲヴェルツトラミネール自体がスパイシーなトラミネールという意味もあり、中間から余韻にかけてあるスパイシーさが特徴。それがもう一杯飲ませたくする構造のあるワイン。


辛口ではあるが果実味によって少し甘くも感じる。


しかしあめえ!!っていう甘さではなく、ほんのりと感じる、飲みやすさとしての甘さ。

 

時間をかけると余韻に酸味が増し、それでいてゲヴェルツトラミネールのスパイス感と相まってまろやかな、上品なトリンバックらしい酸味となる。


うまい。

 


揚げ物なんかにも合わせられるし、魚の香草焼きにもばっちり。

 

 

それよりじろーちゃんの作ったヒレカツが美味すぎて死ぬかと思った。


トンカツ屋とかいけなくなるほどうまい。衣がざくざくで、それでいて肉はめっちゃ柔らかく、突如訪れたうまみの大洪水の上をワインという名のノアの方舟で旅をするという幸せ……。


我々の方舟に載せたるものこそが幸せなのだ。それらの幸せはあらたなる大地を見つけ、やがてまた別の幸福という命を芽吹かせるのだ……。

 

ノアの方舟の材料を聞いてみると、「塩と胡椒を衣に含ませたのだ。しかもただの塩ではない。“あじしお”をだ……」と答えた。


只者ではない。あじしおで人々を導く飯屋……もといメシアに違いない。

 

じろーちゃんは「一日人間が三食ご飯食べるとしたら、三回も簡単に幸せになれるチャンスがあんのやぞ!!!」と言っており、その機会を全く損失せずにやっているの、まじですごく、幸せをナチュラルに生んでおり多くの人間は彼女のごとく、幸せを享受することに素直になると幸せの係数(エンゲル係数とも言う)が上がると思う。

かぜはくのテイスティングノート―今回はちゃんと写真撮ったから許せ篇―

2014 サンヴァレンティンガルナッチャ/トーレス


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なんか知らんがトーレスばっか飲んでるやつがいたという。

 

トーレスの嫁が私のためにワイン作らんかい!!!と言ったために作られたワインらしい。

 うしのフィギュアではなく天使のフィギュアがついている。

そしてそのフィギュアは猫が蹴っ飛ばしてどっかにやった。

 

 

すげえ甘いにおい!
ガルナッチャの甘さを予感させる!!


しかしフレッシュな果実味の香りもあり、甘いだけではないね。


色は深い赤。色だけ見るとどんだけ重たいのこのワイン?って思うのだが、飲んでみるとチャーミング。これ。


口当たりが非常に優しい。甘さもそうだが果実味が豊かで飲みやすいワインだ。


口にしばらく含むとその豊かな果実味をより感じられる。しかし奥行はそれほど感じられない。冷えててもうまいワイン。すぐ飲んですぐ美味しい!の定形だね。

 

アルコールも価格帯にありがちな感じのきつさはなく、一貫している果実味のフルーティかつフレッシュさ。二日目でも酸っぱくなりすぎず美味しい。

 

そういうとじろーは「じゃあちょっとおいとこっか」と言い、すぐさま「ちょっとだけ、一杯分くらい」と付け加えた。
見るからに意気消沈する僕を見たからだ。

 

 

あとじろーは「コーヒーと合う……」って言ってた。
まあね?コーヒーの余韻がワインに複雑性を与えてね?高級ワインのようなね?しかしワインとコーヒーを交互に飲むような状況はかぜはく家の晩餐の他にどのような場が想定されているのだろうか?

 

あとミニピザがおいしかった。

かぜはくのテイスティングノート―うまにの宴篇―

2014 ヨーリオ/ウマニ・ロンキ

さてここで超美麗なインスタばえしまくるインスタ繁茂な写真でも貼るかー!!と思ったところで写真を撮り忘れていることに気がついたよ。

なので


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 肉の写真でも貼っておく。

 

ワイン漫画で一躍名を上げた、例のワインです。コストコで買いました。肉もです。

 

香りからすばらしい果実味の凝縮感が伝わる。アルコールの香りも感じる。粘度もそこそこ。

 

甘味よりかはフレッシュかつタンニンのある果実味。モンテプルチアーノダブルッツォの凝縮感の中にシャープな酸もあり、よい。

 

タンニンがなかなかパワフルでよいね。舌触りになかなか主張があるんだ。果実味と重さを併せ持つワインだ。

 

時間が経つと更に果実味に奥行が出てくる。色んな味を感じられる。


タンニンの中にアルコールと、ハーブめいた香りがある。酸味の中にも甘みが僅かに感じられ、凝縮感を高めていく。フムー。香りを嗅ぐと溢れ出すような果実味、アー、ウー。

 

 

 

ヤミー。

 

 

 

 

だめ、味わうまえに飲んじゃう僕を叱って!叱ってもよい。叱ることを許す。だがそのあと、貴様の命の保証はない。

 

 

かぜはくのテイスティングノート―南仏大怪獣ジゴンダス篇―

前の記事を見て、じろーが「うしさんっていつ飲んだんやっけ?前世紀?」とかいうていた。

それは僕にも判らないし、はるか昔だったような気もする。

昔々だったような気もする。

あるところにおじいさんが住んでいたような気もする。

野山にまじりて竹を取りつつ、よろづの事に使ひけり。

 


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2014/ジゴンダス/ドメーヌ・デ・ボスケ

 

飲みたかったんだよジゴンダス。南仏だとシャトー・ヌフ・パプに次いで飲みたかった。
ジゴンダスNo.1のワイナリーなんだが、このヴィンテージだと正直もっと寝かせるべきなんだが、我慢が出来ず飲む。


色合いは見事。素晴らしく深いガーネットなんだがエッジもあり、十分なアルコールとグリセリンを感じさせる。

 

香りはアルコールが立って感じられる。ベリー系のニュアンスもあるがかなり硬い。
やはり早かったか……という感じ。がーんだな。


ので二回デキャンタする。

 

しかし豊かな果実味を予感させる香り。

口に含む。よ、よく判らん。どうすればいいのだこれは。果実味は予想通り豊かだし、スパイスや様々な味の変化が感じられる。しかし如何せん若い!更なる可能性を感じさせる味だ。


しばらく口の中に含んで色々判ってくる。タンニンとスパイスの風味が徐々に変化していき、ベリー系のアロマや不思議な、(好きなタイプの、グルナッシュ由来であろういわゆるちょっと土臭さと薬物系の)甘味も押し寄せてくる。

 

もしかしてワインというのは、ウイスキー以上に時間かけるほうがいいのでは?という考えが頭を過ぎって、これは悟りなのでは?と思ったがよく考えるとそりゃそうだよなと思った。


蒸留酒に比べて一口でそこそこの量飲むけど、その一口に時間をかけるほうがおいしい。味わうというのはそういうことか!
このワインを通してそういうことを学んだ気がするね。

 

これは一本では足りないのでまたほしい。

 

確認してみたら、アルコールの超立ってるよいワインは、開けて三時間くらいしてからがよいらしい。もっと体力のあるワインなら、二日目がもっと美味しかったりもするらしい。

 

今度からいいワインは二日目に残しておくようにしよう。

 

 

ところでうしさん飲んだのは一ヶ月以上前だった。ギリギリアンノドミニだった。

かぜはくのテイスティングノート―バッファローゲームしようぜ篇―


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 ほらみろー!!画像が横になっただろうが!!見たか!ざまあみろ!あほ!あほ!いくえ!すんこ!

画像を縦から横にすることは言わば人知を超えた御業!数ヶ月を経てなし得る偉業!篠山川の辺に記念碑が建てられてもおかしくはない。いや妥当!!!建てられるべきだ!!

 

 

2015サングレデトロ/トーレス

安い方のうしさん。かわいいうしさんのフィギュアがついているね。

 

ファーストノットはやはり甘さを予感させる果実味系。色はやや深いガーネット。


安うまワインの決定版とも言えるよね。
口に含むとタンニンと酸を感じるが、一貫して果実味が感じられる。ちょっと酸味のきつさとアルコールの若さを感じるかな。


香りが一番いい。君はガルナッチャだね?という感じ。

その部分は高いうしさんと共通しているのだが、やはり高い方のうしさんのが断然うまい。複雑性がな、違うんや。


冷えててもうまいし、しばらく空気に馴染ませてもうまい。
でもこの果実味と酸味のバランスで、1000円代はやっぱいいよなー。

 

しばらくスワリングした時の美味さは1000円代の中でもなかなかのもの。胡椒効かせたハムに合う。でもキュウリとは合わない。そして無論肉。甘く煮た肉でいける。

 

そういえば生まれて初めて飲んだワインもこのサングレデトロだったし、大学時代によく連れてって貰った祇園の店にも置いてあったなあ。

有名なのもあるが、何だかんだ僕とは縁のあるワインだ。

 

かぜはくのテイスティングノート―唐揚げの友篇―

2014/リースリング/トリンバック

 


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まあ落ち着けって。そろそろ写真が縦向きになるからさ。

机の上が散らかってんのも許せって。今は綺麗になってるからさ。

 

今日はトリンバック。トリンバックといえばリースリングリースリングといえばトリンバック。フランス三ツ星レストランなんかにも置いてあるぞトリンバック。必ず戻ってくるぞアイルビーバック。


酸味を感じせるシャッキリ辛口の香り。
口に含んで見ると明らかな酸だが、嫌味で若々しくトゲトゲしい酸ではなく、清涼感をもたらしてくれる。


そういや僕白ワインの飲み方わかんねえわ……。


リースリングらしい酸味のあとにくる華やかな後味は、流石トリンバックというべきか。


魚に合わせるほうがいいだろうなー。タイとかタラ。イカもすごくよさそうだとはじろーちゃんの談。


白マジで全然わかんなく、じろーちゃんのが的確なコメントをしておりくやしい。
白を飲んだ方がいいのは判ってるんだけど、いやあ、赤を飲んじゃうよね。

 

 

あっぬるくてもうまい。
僕すっぱいの好きだからよい。酸味は増すけどまろやかさも同時に増す良い感じがある。アルコールの尖りが感じられないからかな?
唐揚げに、あうーーー

チキンカツにも、トンカツにもよい!揚げ物にはこいつだ!!!

 

 

なんでこれを飲んだの?というと、生産者に会う機会があったからなんだよね。

その点はすごく面白かったのだが、細かい話は置いといてこれだけは言っておこう。

 

2014は生産者も認める良年。一番安いランクでも五年は持つぞ。

全国のからあげクンたちは買い占めよう!