かぜはく電脳曼荼羅

玄秘学、食文化、ゲーム、生と死に非常な関心があります。

FF10やりました

つい先日キラーさんとすんこくんがうちに来た。

何する?ってなったのでFF10をすることになった。

 

オープニングでother worldが流れた時、幼少時の記憶がわっと蘇って来て、唐突に理解した。

この曲は主人公ティーダ君が親父であるジェクトを乗り越えるための曲だ。

居なくなってしまった伝説的プレイヤー、偉大なスター選手ジェクトの後釜としてブリッツ・チーム「ザナルカンド・エイブス」でエースを任されるティーダ君は、絶対にオープニングのあの試合で親父を越えることを目的にしたはずだ。

FIGHT!!FIGHT!!FIGHT!!とがなるデスボイスがこの先のティーダくんの行く末――やがて父親を超えるとき――を想起させる。

 

お父さんは、割と君のことを考えているんだよ。

 

 

 

ネミテアで人気なのはもちろんワッカです。

 

初プレイだった小学生の頃は僕はワッカのことは純粋に嫌いではなかった。スポーツマンだし、兄貴分的な雰囲気もあるし、主人公の事を助けてくれるし……。

 

しかし今見ると、こいつ蒙昧なタイプの宗教者で差別主義者でもあり、自分の常識の域を越えようとする時、思考停止してしまうダメな大人だった。

俺は仕事一筋で生きていくんだ!!とか言いながら夢を諦めきれておれず、ズルズルたま遊びしてるし。

 

作中でユウナちゃんにも「もうやめようよ。アルベド族だって真剣にやってるし、その気持ちは私たちと変わらないよ」と言われているのだが、それに対するワッカの返事は「へっ わーったよ!」である。

およそ尊敬出来る大人の態度ではない。

 

ミヘンセッションにおけるエボン教の姿勢は非常によかった。

作戦の中で戒律を破ることを黙認するが、エボン教の連中は作戦を成功させるつもりなんか毛頭なく、多数の死傷者を出した後に「今回の作戦が失敗したのは教えを守らなかったからです。戒律を守りましょう」とか言い出したところで僕は拍手してしまった。

素晴らしい宗教ムーブだ。

 

僕はミヘンセッションでガッタくん(CV神谷浩史)を焚き付けて、見殺しにした。

 

「ちょっとくらいルール違反しても、目立たなきゃダメだよな?」

「手柄を挙げるためには最前線に行かなきゃ……」

 

とか言ってるガッタくんの前で選択肢が出た時、キラーさんは

 

「もしかしてこの選択肢でこいつ死んだりする?」

と聞いて来たので、

「その選択肢でルッツかガッタのどっちかが死ぬ。僕はガッタを殺してルッツを生き残らせたいな。なんでってその方がえっちじゃん」

と答えた。

キラーさんは僕の顔を三度見しながら、

「戦争して幼児とか新兵だけ生き残ったりすんの、納得いかねえよな。わかる!」

と言った。

 

ミヘンセッション終了後、ジョゼ寺院は半死半生の討伐隊で溢れていた。

そこにはガッタを失ったルッツもおり、壁に当たりながら泣きわめいていた。

 

「なんで最前線なんかに行ったんだよ!なんで司令部で大人しくしてなかった!!畜生!!!」

 

僕はそれを見て、「僕はこれが見たかったんだよ……」と呟いた。

キラーさんも「いいですわゾ〜〜〜コレ」と言っていた。

僕達は混沌/中庸さ。

 

 

ところで今回の目標は、ブリッツボールの大会で優勝することだった。

 

まず一回目のプレイでは、果敢に攻め込んで得点を取ろうとした。結果は一度はリードを作ったものの一瞬でボールを奪われ、後半戦でズタズタにされてしまった。

ザナルカンド・エイブスのエースであるティーダくん(僕達は彼に【ぬか八】という名をつけた)は案外ステータスがヘボく、パスの値は3しかなく、その辺の雑魚以下であった。

ドリブルの数値はあるものの、常勝ルカ・ゴワーズの面々を三人抜きするほどではない。

他のチームメイトもひどい。

あまりに足が遅く、一度たまたまを奪われたらビサイド・オーラカの面々はなかなか敵に追いつけない。

一番酷いのはキーパーのキッパだ。ルカ・ゴワーズのエース、ビクスン(名前だけで笑える)やグラーヴのシュートを止めるには、キッパが三人必要だ。

 

ビクスンがシュートを打つ度に、僕はすんこくんのケツを叩いた。

 

ビサイド・オーラカにはキーパーはいない。そう思ってプレイしなくてはいけない。

 

二回目のプレイは搦手を行った。試合開始後四分は味方のゴール近辺に全員を集め、パス回しをして時間と経験値を稼ぐ。必殺シュートが使える後半戦で攻め込んで勝つ。この戦術を用いた。

しかし後半戦、相手ボールから始まることが多く形勢不利。

ぬか八が全然敵チームのマークを抜けず、得点出来ないままワッカと交代することとなり、ワッカはまるでいいとこ無しのまま試合終了。

 

三回目のプレイでは前回のプレイを踏襲し、前半二分はパス回しを行った。

三分にさし掛かろうかという所でぬか八は一転攻勢に転じ、敵チームのディフェンスバルゲルダを抜いて普通のシュートで先制点。

後半戦では決断的な攻め込みでジェクトシュートを放ち、相手チームを二人昏倒させて連続点。

 

ここで場内はワッカコール、アルベド・サイクスにズタズタにされたワッカを再びプールに引き戻そうとする民衆の嗜虐に満ちた呼び声!

復帰するワッカ!退場するぬか八!

 

得点後は相手チームから始まるので、ここで相手からボールを奪わなくてはあっという間に作ったリードを崩されてしまう。

 

敵の基本的戦術はこうだ。

驚異的な突破力を誇るグラーヴで敵陣を短期突破し、ゴール前でビクスンにパスを出し、ビクスンがシュート。

 

グラーヴさえ止めてしまえば勝てる!!

僕はグラーヴにマークを三人つけた。

これでもグラーヴを止められるか五分五分だ。

ビサイド・オーラカのモブたちは必死になってグラーヴに食らいつくが、如何せん足の速さが違うため全く追いつけず、為す術もなくゴール前へ。

ここでグラーヴは渾身のパス!命が伸びたように見えるが、ボールの行く先は当然エース、ビクスン。

多少ゴールから遠かったビクスンはボールを持つや否や、電撃の如くゴール前まで上がってくる。

やんぬるかな、ビクスンにシュート打たれて一点奪われ、次のビサイド側ボールをグラーヴに奪われて追加点、ゲームセット、二人は幸せなキスをして終了の未来まで見えた

 

以外!!ここでビクスンが行ったのはまさかのパス!ボールは再びグラーヴへ。

グラーヴには三人のマークが付いている。ここでボールを奪えれば……!

 

しかし現実は時に厳しい。グラーヴに食らいついたビサイド・オーラカの面々はいとも容易く突破され、グラーヴはまたゴール前へ。

このグラーヴもワッカなみのシュート力を持つ恐ろしい前衛だ。

 

しかしここでグラーヴまたもやパス!

こいつ!頭が悪いな?

 

ボールは再びビクスンに戻るが、ここでマークモードを解除、ビサイド・オーラカのモブたちがビクスンに食らいつく。

ここで運良くボールを奪う事が出来た。

前衛のワッカはフリー、追加点のチャンス!

しかし僕はここで気付いた――残り試合時間一分を切っている!!

 

「ここで自陣営でパス回しして最終的にボッツがワッカに超ロングパス。最悪ワッカがボールを落としたとしても試合終了までに相手がシュートを打つような時間はない!勝てる!!!!!!!」

 

ビサイド・オーラカは自陣営ゴール前のものすごく短い距離を執拗にパス!グラーヴに追いつかれそうになったらまだマシな肩を持つ(ぬか八のパス数値より9も高い)ボッツにどう考えても届かない距離をパスさせる!!

たっぷり20秒を稼ぎ、案の定取れないワッカ!こぼれ球を拾うバルゲルダ

バーカ!もう終わってんだよ!

 

Game set.

 

優勝商品はポーション!あとやってやった感!おわり!!!