かぜはく電脳曼荼羅

玄秘学、食文化、ゲーム、生と死に非常な関心があります。

かぜはくのテイスティングノート―姫騎士篇―

えらい人に「テイスティングノート付けてるよね当然?」って言われたので付けることにする。

いやつけてたよ?当然だよね?俺様エリートだしね?

 

今日飲む奴は…………姫騎士アンジェリカです。


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なんでそうなったかっつーと、このワインは「エスクード・ロホ」と言うのだが、「赤い盾」という意味で、なんでそんな名前が付いたかっつーと赤い盾さんが作ってるからというわけです。つまりバロン・フィリップ・ロスチャイルドさんです。ロスチャイルドさんというのはロートシルトさんなわけです。姫騎士アンジェリカなわけです。あなたって本当に最低のクズだわ!!!

 

さてテイスティングノート。

このワインのコンセプトは、力強いチリワインは安くてうまいのだが、それをフランス第一級シャトーの力量で熟成可能なワインを作ってみたらどうなるのかというやつです。

 

能書きには「デキャンタージュしろ!さもなくば禍に苛まれるであろう!」と書いてあるのでそのようにする。

我が家にはデキャンタがないのでポットにどぼどぼするのだ。

 

で。

デキャンタしても第一印象は「こいつなんか変な匂いすんぞ!!!」だった。

くせえ!一口。くせえ!ちょっと寝かせてみよう。

…………

この匂いがどこから来るのか舌の上で探してみよう。熟成香?樽臭?カベルネソーヴィ二ョンの木っぽい香りから来るものなのか?

この時点で三十分くらい。

ん?このワインファーストノットはともかく後味かなりいいな?高級ワインのそれだな?

……
さらに空気に触れさせる。

不意にあの妙な匂いが落ち着く。これは想像だが、変な匂いはカベルネソーヴィ二ョン由来のもので、七年の熟成から目覚めた時、一番最初に起きたのがブレンドされた品種の内カベルネソーヴィ二ョンだったんだろうと思う。しばらく立つと起き抜けの不機嫌な感じがなくなって、他の品種たちが目覚めてきてカベルネソーヴィ二ョンを宥めて全体の調和が訪れる。素晴らしい余韻はかなり長く続き、それが嫌味でない。
しばらく空気に触れさせた後の素晴らしい味わいを感じるために最初の一口を飲むのはよいと思う。

 

ワインの面白い部分の一つが時間とともに味わいの変化があるところだと思う。

最初の悪印象を、後から挽回したあとが真骨頂で、高級ワインの名に恥じぬ味わいがある。

ゆっくりと時間の流れと味わいの変化を楽しむには実によいワインであった。

おわり!