ゼルダ無双の話 言葉はなくとも頷きだけで全てを理解する幼馴染黙示録
白いミルポワちゃんの正体が不明なので、一行は中央ハイラルにある王立古代研究所に赴くこととなった。
この古代研究所、ブレスオブザワイルドでは完全に滅んでんだよな。
非常に意味ありげな立地で、イベントとかあってもよさそうなのにコログがいるだけで特に何もない寂れた場所だった。
この厄災の黙示録の時代では当然のように現役で研究所がある。
なるほど、厄災前はこんな立派な研究所だったのだなあ。
ぽよぽよぴこぴこ言いながらマユゲオブザワイルドことゼルダにじゃれつく白いミルポワちゃん。
かわいい。
インパにちょっかい出されても全部回避する白いミルポワちゃん。
かわいい。
その時、突如空中から現れた邪悪なガーディアンが眉毛を襲う!!
このガーディアンのピピピピピピppppppppみたいな音、正直恐怖を煽るよね。
慣れたらこの音だけで目を瞑ってても倒せるけどさ。
リンクくんが渾身の盾弾きでビームを逸らす!
石とか矢とか弾けるのは判るけど、光線を弾くのってどういう原理なんだろうね。
回し受けみたいな……?熟練した空手家の回し受けは火炎放射器も防ぎきるというしな。
この面ではゼルダを護衛しながら進むところから始まる。
普通にでかいミルポワが追いかけてきてビーム撃ってくるのだが、ここのでかいミルポワは倒せるように設計されていない。
ので、ハイラル兵を殿にして逃げつつでかいミルポワを倒す為のギミックを起動させる必要がある。
白いミルポワちゃんの不思議な力で壊れてるミルポワを直してビームを撃たせることが出来るので、二台ほど起動してでかいミルポワにパチキを入れることとなった。
道中、いくつかの拠点が制圧されてたりするが、別に解放しなくてもクリアは出来る。
殿のハイラル兵が「ぐわっ もう限界だ」とか弱音を吐いたりするが、別に見殺しにしても問題はない。
あまりにも放置し過ぎたり、ガーディアンに引っかかったりするとNPCのインパちゃんも死ぬぞ。気をつけよう。
そうこうしてると眉毛が「私も戦います!!!」などといきり立って参戦するのだが、別に使わなくても問題ない。
リンクくんを使っていた家内が、「ゼルダの操作性どんな感じ?」と聞いてきたのだが、僕は思ったままのことを答えた。
「BASARAの大友宗麟みたいなやつ」
大友宗麟みたいなやつです。ようこそザビーランドへ。
最初のプレイでは実はまったくレベルを上げず、武器の強化もせず来てしまった。
そのためでかいミルポワがかなり強く、ビームでごりごり削られて敗色濃厚となってしまった。
しかしそこで我々は思いついた!!
一人がビタロックをしてビームを妨害し、でかいミルポワが停止したところを二人で囲んで殴る!!
ビタロックの効果が切れたところでもう一人がビタロックを発動し、二人で囲んで殴る!!
この繰り返し。いつまでたってもミルポワはビームを撃つことが出来ず、気が付いたら死んでいる。
まるでいつまでたっても階段を登れないポルナレフのように……!
ポルナレフ階段戦法と名付けよう。
最も恐ろしいものの片鱗を味わえ!!
辛くも勝利し、一行は王立古代研究所の中へ。
古代兵器の専門家であるロベリー(内田裕也とルー大柴を足して二で割ったかんじ)とプルア(幼女変身願望)によると、白いミルポワちゃんは「未知の技術」で作られた未来の産物であると言う。
その証拠に、白いミルポワちゃんの記録領域には「ウツシエ」と呼ばれる画像データが残っていた。
厄災ガノンによって滅ぼされたハイラル城の光景がはっきりと映し出されていたのだ。
これ以上のことは判らん!!ということでいったん解散!!
それはそれとして厄災ガノン復活するのはやばいので、ガノンに対抗するために「神獣」と呼ばれるメカの操縦士を探すことになった。
それぞれ、オルディン地方のヴァ・ルーダニア、ヘブラ地方のヴァ・メドー、ゲルド地方のヴァ・ナボリス、ラネール地方のヴァ・ルッタの四神獣を起動させてガノンと戦わせるという形。
まず最初はどこから行くかということについてですが……
こんなんミファーちゃんのおるラネール地方からに決まっとるやろがい!!
行かな嘘やろがい!!!
というわけでゾーラの里へ。
ゾーラ王ドレファンに、「ミファーちゃんを(神獣の繰り手に)くれ!!」と言いに来た一行。
まあドレファン王がどう言おうがもうミファーちゃんの心は既にリンクくんのものなんですけどね……。
ゼルダは癒しの力持っているミファーに戦線に加わってもらえれば、大きな助けになるという。
しかしドレファン王は逡巡する。
当然ですよね。嫁入り前の大切な姫をわざわざ戦場にやることはない。
「ミファーを神獣の繰り手にすることは、相応の危険がある。しかもハイラル陣営にはガノン妥当に必要な退魔の騎士もいなければ、その他の備えも整っていない。
娘をそんな危険な戦いに赴かせるわけにはいかない」
という。
至極当然すぎてぐうの音も出ねえ。
よくこんな状態でお前のとこの姫を決戦兵器のパイロットにするからよこせなんて言えましたね?
人の心がないのか?ハイラル王は?
そして場面がかわって……。
ゾーラの里にある人気のない橋の上で、リンクくんとミファーちゃんが逢い引きをしている。
「リンク、また背が伸びたんだあ」
た、たまらねえなこのボイトレ!!
無言なリンクくんを見て、
「でも、かわらないねえ」
というミファーちゃん。君のボイトレも二年前(ブレスオブザワイルド発売時)から変わってなくて安心したよ。
リンクくんは特に何も喋らないのだが、二人は再会を喜んでいるように見えた。
これこれ!こういうのを時間かけてゆっくり描いてくれ!!
親愛の情がどんどん愛情に傾いて、愛でリンクくんを縛りつけようとする自分を許せなくて自虐するミファーちゃんをもっと僕に見せてくれ!!アアーーッ!!!!
しかしそこにゾーラの伝令兵が。
雷獣山から魔物の群れが押し寄せ、ゾーラの里に押し寄せようとしているらしい。伝令兵は心配そうに、「シド王子はご一緒ではないのですか?」と聞いてくる。
もしかしてイチャイチャするのに意識が行っている間に弟がどっか行っちゃったやつかな???
僕はそういう恋心で視野が狭くなってしまう女の子のこと、(エンタメとして楽しむ分には滑稽でポルノとして優秀なので)好きですよ。
慌てるミファーちゃんを見て頷くリンクくん。
ミファーちゃんも強く頷く。
おい!目と目で分かりあっとるやないか!!!
こいつらどこまで行っとんのや??
深く判りあってしもとんのんとちゃうのんけ????
おい!手の一つでも握らんかいや!!!!
はよせい!!
抱け!!!!
「あなたは里の皆を。シドのことは私たちに任せて」
決断的な意志を感じる佇まいからは、彼女の指導者としての萌芽を感じさせる。
しかし伝令が去った後、寂しげにリンクくんを見ているのを、僕は見逃しませんでしたよ……。こういう細かい表現いいですよ。もっとやってください。こういうのを待ってたんですよ。
さて戦闘パート。
ゾーラの里にわらわら出てくる敵を倒して、味方のゾーラ将兵を回復する。
しかしなんだろう。僕はこのゾーラ将兵がエレキウィズローブの雷魔法に打たれてビリついてるのを見て、なんだか嫌な予感がしたよ。
僕の鋭敏な嗅覚が、一瞬漂ったクソゲーの空気を捉えたのである。
まあそれはいいでしょう。
試しにミファーちゃんを使うこととする。
ミファーちゃんの性能に関しては、普通に戦う分には別段使いやすいとは言えない。使用する武器が槍なのでリーチが長いかと思いきや、めちゃくちゃ長いわけでもなく、普通に戦う分には巻き込みも大きくはない。
しかし彼女にしか出来ない重要なアクションがある。
それは、タンクだ!!!
ZRボタンでその辺の好きなところに噴水(つまり英語で言うところのファウンテン)を出現させることが出来、この噴水にはライフを回復させる効果がある。
もう一度ZRボタンを押せばミファーちゃんは噴水までワープし、その場で飛び上がりつつ攻撃する。
ZRボタンを更に連打すると更に飛び上がり、範囲攻撃を行う。四回飛び上がるとライフが半個回復するので、手傷を負った時は誰もいない端っこでバチャバチャ水浴びしていればよい。すぐに回復するであろう。
このバチャバチャは敵の巻き込み範囲が大きく、必殺技ゲージも相応に上昇する。
必殺技は自分と周りのライフを4回復させるから、込み入った戦場では生命線になるぞ。
あと、噴水を出す時にミファーちゃんは、
「もうやめて!!!」
「近寄らないで!!!」
「守護(まも)らなきゃ……」
などと言い、不安定なヒス女みたいでいい。
自分の有利陣地をどこにでも作れるので、セリフも相まってどこにでもジャングルジムを出せる本部以蔵的存在である。
さて、キャラ交代時の掛け合いが、リンクくんだけ呼び捨てなのは前々回の記事でもう述べた。
しかしながらその言い方がな、あのな……。
「リンクぅ?」
その呼び方!リビングで寛ぐ旦那にかけるような呼びかけ!!
他の誰もリンクくんにそんな距離感で話しかけないんだよ……。
ウッ(胸が痛くなって倒れ込む)
ところでこの面、敵は二段階の啄木鳥戦法を用意している。
かなり戦力差があるのに、敢えて兵力を分けて奇策を採るの、殺意があっていい。
まあ各個撃破されるんだが。
敵は電気属性が多く、ほっといてチンタラ雑魚狩りしてるとゾーラ将兵は普通に「ぐわっ もう限界ゾラ」とかいってバタバタ死んでいく。
助けなくても問題はない。
そうこうしてるとシド王子の目撃情報が雷獣山付近であったらしいので、リンクくんたちは急行する。
ブレスオブザワイルドでも屈指の強敵だったライネルを前に、(正直風のカースガノンより強い)かたかた震えるシド王子。その手には自分の身長の三倍くらいあるゾーラの槍を構えている。
自分も戦おうとしたのだね。かわいいね。
ライネル戦は相手がかなりタフなので、敵の攻撃を如何にシーカーストーンで止めてスマッシュを取るかにかかっている。
敵の攻撃を防いでもウィークポイントゲージを削らないといけないのだが、ライネルはウィークポイントゲージを削る時間が短い。
そこで起用されるのがミファーちゃんですよ!!
彼女のリモコンバクダンは超多段ヒットするので、リンクくんでライネルの攻撃を止めてすかさずミファーちゃんに交代し、リモコンバクダンを使用。
リモコンバクダン使用中もミファーちゃんは動けるので、ミファーちゃん自身も攻撃して一人でタンデム攻撃が出来る。
ごっそり削れるぞ!!
そしてリンクくんからミファーちゃんに交代した時の、「任せてリンク!」がかわいいね……。
二人の息のあった連携、尊い。
ある程度ダメージを与えるとライネルは撤退する。
「しどー 一人でたたかうなんてえ」
「そんしー! 見失って しまったわ」を彷彿とさせる。
シド王子は首から笛かけてるのだが、さてはこの子すぐどっかいったり迷子になる子だな?あるいは防犯ブザー的なものなのかもしれない。
シド王子はブレスオブザワイルドでも笑顔が眩しいキャラだったが、幼児シド王子も同じように歯を見せて笑うからかわいい。
にっこりきらーん!
ここから姉の死を乗り越えたり、様々な経験があったりなどしてあの自己肯定感の高いあんちゃんに成長していくのだろうな。
シド王子主人公のスピンオフとか人気でそう。
チンクルのスピンオフがあるならシド王子のがあったっていいよね。
しかしライネルは囮だった!
一行がライネルにかまけてる間にゾーラの里を更に悪夢的な数の魔物が襲う!
ドレファンは将兵たちを率いて自分も前線で戦っているのだが、ここまで攻め込まれてしまってはもうこの里はだめですね。
そこで白いミルポワちゃんはミファーに神獣に乗れと促す。
モリブリンの凶刃があわやドレファン王に!というところで神獣ヴァ・ルッタのお水攻撃が泡を吹いたのだった。
ここがこのゲームの一つのウリらしい、神獣モードなのだが……。
基本的な操作はジャイロとスティックで行い、各種ボタンには神獣の技が割り振られている。
ジャイロってだけでスカイウォードソードの悪夢が蘇るね。
しかしそこの精度はまあ悪くはない。
ミファーちゃんが乗る神獣ヴァ・ルッタはでっかい象さんだ。
戦闘に使える技は、Yボタンででかい鼻アタック(通常攻撃)、Rで氷弾(通常遠距離)、ZRで氷の千本槍(ロックオンして範囲攻撃)、Lでバリアとなっている。
神獣モードにはいくつか問題点があると思っている。
まず神獣の移動速度がめちゃくちゃ遅い。
でかい鼻アタックが発動中無敵で乱発できるため、氷弾の存在意義が薄い。
バリアが無条件で張れる上、このバリア迎撃までしてくれるのでずっとバリア張ってたら死なない。
バリア張りながら敵に近づいてでかい鼻でボギャーを繰り返す作業ゲーの感が強い。
普段は評価あまあまな家内も、「おもろいか?これ」と苦言を呈していた。
擁護出来ないというのが素直な感想だ。
これ以降家内は神獣モードが来る度に、「ヒッ 神獣モードだ」と拒否反応を示すようになってしまった。
見方に拠れば、一瞬で千体とか二千体とか殺せるので、そらこんなん奪われたらハイラルも滅ぶだろうという気持ちにはなった。
ゾーラの里を救った後は、ドレファン王も厄災と戦うことはゾーラにとっても死活問題だということに気付いたのだった。
そんでミファーちゃんを連れて行ってもいいよということになってやったーとなる一行。
そういや四英傑の中で唯一保護者がいるんだな。
必ず無事で戻ってこい、とミファーちゃんに言うドレファン王。愛情を感じますね。
そんな親子愛を前にゼルダは顔を曇らせるのだった……。
しかし一番喜んでるのはミファーちゃんですよ。
大好きなリンクくんと、一緒にハイラルを救うための冒険が出来るんだから……。
ハアハア、リンクくんと一緒に冒険出来ることになったミファーちゃんの気持ちを考えたら動悸と息切れがしてきた。
たまらねえ。たまらねえぜ。
リンクくんは興味無さげな素振りをしてるけど、やはり他の誰に対する距離感とも違う親しさをミファーちゃんに持ってるんだよな。
もしかしたらリンクくんも自分の気持ちを表に出すことを制していたり、あるいは苦手なのかもしれない。
ただでさえゼルダ姫お付の近衛騎士だしね。
キャリアの途上にあって、常と同じ感情でいられない男もいるんですよ。
僕はキャリアに興味無いからちょっとそういうのないけど……。
別に二人がくっつかなくてもいい。この距離感のままずっと平行線でもいい。それは二人にとって居心地のいい関係性だろうし、その関係性を進展という形で破壊する必要はない。
しかしこの二人の間に当て馬を挟み込みてえな……このままの関係でもいいかも……とか考えてるミファーちゃんを焦らせて暴走させてえ。
悪い方向に絶対にいくと思うんだよな。
リンクくんに我儘を言ったり、思いの丈をぶつけたりは絶対にしないと思う。
代わりに自傷したりとか当て馬に怨みを抱いたりとか、そういう方向性にいくのに違いないんだ。
僕はくわしいんだ。
やべー女検定二級級持ってるからな。
たまたま精神的に不安定だったりする時にインパとかと楽しそうに話をするリンクくんを見て、「やっぱりリンクはハイリア人がいいんだ……」とか言いながら自分の鱗剥いでそうだし(やべー女検定三級頻出問題の応用)、リンクくんが美味しそうな顔した料理をずっと同じものばっかり作ってそうだし(同検定四級基本問題)、リンクくんの食事に自分の体から出たものを混ぜたりしてそう(同検定三級)。風邪ひいたリンクくんの看病を甲斐甲斐しくするものの、心の中で一生風邪治さないでという気持ちが勃興してきてその気持ちを否定するために自分を痛めつけたりしてそう。いつも自分の中の独占欲から来る邪な気持ちと、自分の理想とする自分の間で苦しんで自分を追いつめてそう(同検定二級の2015年度論述試験で出題)。
しかしながらミファーちゃんは幸せの受容器がぶっ壊れてたり、愛情を実感できなかったり、環境に問題があるわけではない。
お父さんに愛されてるし、かわいい弟も居て慕ってくれているし、家庭環境も頗る良好だから実際やべー感じになるかというと、実際のところその可能性は低そうなのだ。
そんなことは判っている。だが判るわけにはいかんのだ!
僕は片思いしながらどんどん狂っていくミファーちゃんが見たいだけなんだ。
リンクくんと一緒に冒険する幸せが手に入って、一つ幸せを得たらもっと幸せが欲しくなっていって、でもミファーちゃんの幸せを入れる袋には穴が空いていて……。
どんどん重たさが増していって一緒にいるリンクくんまで潰れちゃうような、そういうのが見たいだけなんだ。
ちょっと内向的な女の子が恋心で身を焦がしていき、理性をも燃やしてしまって倫理から足を踏み外すシチュエーションが好きなだけな、いたって善良な精神性から来るプリミティブな欲求がちょっとあるだけなんだ。
誓って本当にやべー奴は僕だったとかいうそういう話ではないんだ。わかるね?
この先、「厄災の黙示録」がこの二人の道行きを如何に丁寧に描いてくれるか、非常に期待しています。
最悪「厄災」っていうのがミファーちゃんのヒスだったとしても、丁寧に、抒情感たっぷりに描いてさえくれれば何も文句言わねえからさ……。