かぜはく電脳曼荼羅

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あのあれまとめ2 セッション2 自然要因と人的影響

セッション2
自然要因と人的影響について

ブドウの生育について、自然要因と人的影響が重要なファクターとなる。

 

自然要因とは?
ブドウ
気候 一般的な天候や平均値。
天候 年による変化。 干ばつあったやら雹あったやら雨多かったやら。 
土壌 地形がどうだとか。

 

人的影響とは?
ブドウ栽培の状況 
ワイン醸造の状況
熟成の状況 
市場

 

ブドウという植物は、芽が育つと梢となり、新しい梢を新梢という。
新梢…冬になったら茶色くなる=木質部分になる。
芽は来年の新梢になる。芽を分解すると小さい新梢がある。


炭水化物を蓄えるのが木質部分で、株の部分がでかいとエネルギーを蓄えている。なおかつエネルギー超使う。


ブドウという植物は、種撒いて育てるやり方はやらない。
シャルドネ種01 シャルドネ種02があるわけではないく、シャルドネ01がたくさんあるのが現状。
ブドウは雌雄同体を選んでるので、勝手に交配したりしない状況を作る。


受粉して作る=新しい品種になるとなると毎年似たような味が作れないし品質も一定じゃないし予想もつかないので、これ産業的にだめじゃん。という話になる。

 

そういうわけなので、挿し木でクローンで作るのが一般的。


新しい品種で作るときは種から作る。
ヴィティス・ヴィニフェラ系同士を混ぜる(クロッシング)手法……リースリング種(グエブラン×???)アリカンテブーシェ種(プティ・ブーシュ×グルナッシュ)とか。
ヴィティス・ヴィニフェラ系とヴィティス・ラブルスカ系とかとまぜる→ハイブリッド品種と呼ばれる。……カナダのヴィダル種(ユニ・ブラン×セイベル4986)とか。

 

閑話休題

TSGセクション
グラスにワインを注ぎ、真上から見て色をチェック。赤ワインの場合はステム(グラスの足)が見えるか?を見て色を評価することができる。

・見える(色淡い)

・まあ見える(色中程度)

・見えない(濃い)

とすぐに判断できる。

その他にも液体の周縁部まで色が付いてたら色は濃いでOK。

 

タンニンの量見る方法
前歯の上のとこが口中ではタンニンを一番感じやすい。

唾液のムチンと結合して水分奪うからです。

酸味は唾液の量で判断する。
飲み終わったあと下むいて口開ける。
2秒までで唾液落ちると酸味高いといえる。

 

 

ブドウ栽培の自然要因のうち、ブドウの生育に大きな影響を及ぼす要素がいくつかある。

 

熱 石が熱蓄えるので、石がごろごろしてる産地とかはブドウがよく熟すぜ。
日照 斜面のほうが日照あたる。光合成は熱ではなく日照によって起こるので、熱よりも日照が大きな条件となる。
栄養分 


二酸化炭素
酸素

 

自然要因がどのような状況になるかは、気候の条件に大きく左右される。

ブドウが育つ産地の主な気候を見てみよう。

 

大陸性気候 内陸部 寒暖差が大きい 日較差は最大になる。気温下がりやすい上がりやすい。
海洋性気候 湿気を含んだ風が来る 気温上がりにくい下がりにくい。
地中海性気候 夏乾燥!年間降水量のほとんどが冬に集中する。大陸の西側にある。

 

地中海性気候がなぜ冬に雨が集中するか?→気圧帯の影響によるもの。
夏は砂漠地域に乾燥をもたらす亜熱帯高圧帯がやってくるので晴れるし乾燥。
冬は亜寒帯低圧帯がやってくる。低気圧や前線により雨が降る。

 

温度も様々な要因で変わる。

 

標高は高いほど涼しくなる。
100m上がると平均気温約6℃下がるとされている。
アルゼンチンはバチクソ標高高いから緯度低いけど冷涼ということです。

 

日較差も大きな条件となる。
これは昼と夜の温度格差のことで、冬と夏でも差が違う。

夜に寒いとリンゴ酸の消費が抑えられる。植物が呼吸が激しいとき消費される。
リンゴ酸の消費が抑えられるとワインは酸しっかりになる!
アルゼンチンは温かいし日照もすげえので糖もあるし酸もあるぜーみたいな。

 

海洋による冷却効果。
カリフォルニア湾流の冷却効果みたいな。砂漠あるのに海流で寒いぜという地域。

 

大水塊 

でかい水のこと。湖とか。

照り返しであったけえくなる。カナダの五大湖とかNYなど。冬も寒くなりにくいのがメリット。
湿気が多いというデメリットもある。

寒いと南向きの畑にブドウを植え(日照と照り返しで温度UP)、暑いと北向きの畑にブドウを植える(ゲキツナアタになってブドウが真っ黒焦げになるのを避ける)。


ブドウを植える畑は斜面がよい(日照を得やすいので)のだが、中でも斜面中腹が最強。日照もしっかり水はけもGood.

 

気温による被害
冬の凍結 マイナス20度になると致命的 土寄せしたりしてなんとか防ぐぜ

霜 春に起きるやつ ブドウが芽吹いてから霜降りると致命的。芽が凍ってもう終わりになる。
  温暖化で発芽が早まってるのに3月の霜でやられる。これやばいよー
  送風機で畑の温度上げて防いだり、スプリンクラで潜熱させて水を凍らせて対処する。

春の低温 温暖化で細菌あんまない

過剰な熱 山火事でスモークペイント(煙臭がつく)。

 

緯度が高いと日照長い
方角で西向いてると日照最大化

日照による被害
日照は少なすぎると開花結実しないが、多いと日焼けする。 

皮が厚くなってタニックすぎちゃうし苦いものも出る。

 

ニュージーランドとかアルゼンチンは紫外線やばい。
タンニンすげえけどうまくやると美味しくなるのだが、対策は必要。

 

ぶどうの樹は光合成のために水が必要。
蒸散(水とばす)とかするぜ。
暑い地域はそうでない地域よりもより水が必要になる。
じゃあ雨待つしかないのかというと、ブドウの根が帯水層までいってそこか水が得られる場合もあるし、灌漑もある。

 

灌漑3パターン
点滴灌漑 コンピューター制御で必要な文だけ水をまく。
スプリンクラ 夏も春も使う。 制御とかしないので無駄が多い。
湛水灌漑 洪水起こす フラットイリゲーションってやつ。水田みたいな……。
     アルゼンチンで山の上の方に水蓄えといて、夏流す。これめっちゃ安い。

     でも状況揃ってるときしかできない。

 

過剰な水は品質にダメージがあるので、産地によって適切な水コントロールを行う。

→水ありすぎると木(木質部分)ばっか成長する。エネルギーを使ってしまうし、実がならない。
水ないと子孫繁栄するぜ!!ってなって実が育つ。だから日本の産地では水が多すぎるんすよねえー。

 


土の構成について。
重要なのは粒子の大きさ。
大きければ砂利で、小さければ粘土となる。

粘土は保水性高い。砂利は水はけがよい。
粒子の大きさは水はけに大きく影響する。

水はけがよく、充分な水を保持できる土壌が理想的。

クロロシス(白化現象) 栄養ないとなる。
樹勢が強すぎると品質が落ちる場合がある。

 

 

日照強いと糖度UPする。残糖も出る。

 

畑の管理について。
ほったらかすと野生ブドウになっちゃう。
つまり望ましくない葉、新梢 株の除去を行う必要がある。
ブドウ栽培は実は冬が重要。冬の剪定で決まる。

 

棚づくり 
棚付しない ブッシュバインド 
支柱のみ
支柱と針金 の3パターン

 

長梢更新剪定
コルドンは長いやつを残して新しいやつをバンバン切る=かんたん!
株仕立て(ゴブレ)

 

植密度 密か疎か。
利用できる水が少ない……低密度 疎! スペインとかに向いてるぜ
栄養分が少ないし雨が多い……高密集 ボルドーとか。密にして競合させる。 
栄養も水もある……低密度 ビックバイン 株仕立てにして株をバカでかくする。 スペインのペルゴラや日本の甲州など。 
木質化した部分をバカでかくすると木に行く栄養を大きくし、果実に行く栄養とバランスを取ることができる。(かしこい)水が多すぎる場合などに用いる。

 

病害虫
フィロキセラ(ブドウネアブラムシ) 線虫 鳥と哺乳動物 昆虫など。
線虫対策で台木を使うのがチリ。フィロキセラはいないけど線虫はおんねん。
鳥にはネットしたりする(ふつう)
IPM (インテグレイトペストマネジメント) 天敵を増やす。てんとう虫ちゃんとか……。

 

菌類病
べと病 雨が多いとなる。収量下がるのでボルドー液撒いて防ぐ。
うどんこ病 日照少なく、湿気多いとうどんこ病になる。果実の生育に影響する。イオウで防げる。
灰色かび病 風味と色素に影響する。

病気になってからでは遅いから防疫しようね〜。

・ウイルス 
・細菌(単細胞)
・ファイトプラズマ (リーフロールとか、調べると面白い!!!)

収量と品質に大きな影響がある。
場合によっては木が死ぬ。しかも治癒方法なし。文字通り根こそぎやって土を消毒する必要がある。

 

ブドウ栽培農法
・従来の農法(農薬使う方法)
・持続可能のある農法(農薬ひかえめ)
有機農法(科学の農薬使わない)
・バイオダイナミック農法(ハーブや有機物、プレパラシオンを使う方法) 月の満ち欠けとか言い出してちょっとスピリチュアルだけど品質はよい。

 

収穫
機械収穫 木を揺らして完熟した実を落とす。 虫、葉っぱもウェルカム。 早い。 夜でもできる。ナイトハーベストになるので酸化遅れる。
手積み 実だけ手で取る。品質がよいとされてる。遅い。日中しかできねえ 朝収穫したらナイトハーベストと同じ効果あるぜ。

 

余談 ファイトプラズマ

こいつは細菌の一種。
しかし通常の細菌と異なり、細胞壁を持たない。
ヨコバイという虫が媒介し、植物の葉、茎、根に寄生。
栄養やエネルギーはすべて寄生した植物から得る。
植物を枯死させたりてんぐ巣病にしたりする。

緑色になったアジサイ、実はファイトプラズマに感染しています。
花にならずに葉に戻っちゃうもの。
観賞用緑百合なんかもファイトプラズマ。